生命グループ
- 生命科学の進展が著しく、生物固有のそれぞれ一揃いの遺伝情報全体(ゲノム)が明らかになりつつある。ゲノムの塩基配列には生命の情報がすべて記述されている。生命におけるこの情報の伝達・変化の仕組みを解明することは、生命科学のみならず、情報科学の分野でも大きな課題である。
- 本研究センターでは生命情報と量子情報の相互乗り入れに真剣に取り組み、新たな“量子生命情報”とも言うべき分野の構築を目指す。
- 生命グループでは、インシリコ生命科学を目標として、塩基配列から遺伝子産物であるタンパク質の立体構造・機能予測、遺伝子の情報科学的解析と意味づけ、細胞システム生物学、などに取り組んでいる。特に量子生命情報の融合技術として、タンパク質立体構造予測のために独自に開発したブラウン動力学シミュレーションの量子アルゴリズム化、分散コンピューティング環境上でのその大規模高速化に注力している。さらに、遺伝子配列に見いだされる生物機能の予測、タンパク質立体構造情報に基づく機能予測、それらを統合した細胞システムシミュレーション、本生命情報科学の適用モデルとして植物における情報伝達メカニズムなどの研究を行っている。